PMSは食事で改善!症状緩和に役立つ栄養素とは?

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生理前からイライラや気分の落ち込み、頭痛、むくみなどが起こり、生理が始まると軽くなったり、治まったりする…。こうした心身の不調をもたらすのがPMS(月経前症候群)です。PMSは生活習慣の影響が大きく、なかでも重要なのが食事。つまり、食生活の改善によって、PMSの症状は緩和できるというわけです。そこで、今回はPMSの主な症状とその緩和に役立つ栄養素や食品をご紹介していきます。

イライラや情緒不安定を和らげる栄養素

イライラしたり、怒りっぽくなる、強い憂うつや不安を感じる、集中力が低下する…。PMSの症状のなかでも、こうした心の不調に悩まされている人は多いようです。ビタミンB6やカルシウム、マグネシウムには精神を安定させる作用があり、精神的な症状を緩和してくれます。

【セロトニンの合成を促す】ビタミンB6

セロトニンは精神を安定させる作用を持つ神経伝達物質。生理前は女性ホルモンのひとつエストロゲン(卵胞ホルモン)とともにセロトニンの分泌量が減少して、イライラや情緒不安定、不眠などを引き起こします。セロトニンの合成を促進するビタミンB6を摂ることで、心の不調を和らげる効果が期待できます。

ビタミンB6を含む食品

レバー、さんま、まぐろ、大豆製品、卵、にんにく、バナナなど

【神経を鎮める】カルシウム・マグネシウム

カルシウムとマグネシウムには、神経の緊張や興奮をしずめ、イライラ感などストレスを抑える働きがあります。また、カルシウムとマグネシウムは「ブラザーイオン」と呼ばれるほど、密接な関係にあります。双方が助け合って、効果を発揮する性質があるため、どちらもバランスよく摂るようにしましょう。ちなみに、理想のバランスはカルシウム2:マグネシウム1の比率で、この割合の時にカルシウムの吸収がもっとも良くなると言われています。

カルシウムを多く含む食品

牛乳、チーズ、ヨーグルト、豆腐、納豆など

マグネシウムを多く含む食品

ひじき、のり、大豆、玄米、あさり、アーモンドなど

【貧血を予防する】鉄・銅・葉酸・ビタミンB12

女性は毎月生理があり、経血で血液が失われるため、貧血になりやすい傾向があります。

血液のなかの赤血球にあるヘモグロビンは、体中に酸素を運ぶ働きをしていますが、このヘモグロビンの主成分である鉄分が少なくなった状態を貧血と呼びます。貧血になると体のすみずみまで酸素や血液が行き届かなくなり、めまいやだるさだけでなく、冷えやむくみ、頭痛など、さまざまな症状を引き起こします。貧血予防のために日頃から、血液の材料となる鉄を積極的に摂るようにしましょう。ほかにも、血液をつくる材料には、銅や葉酸、ビタミンB12などがありますので、これらもバランスよく摂取することが必要になります。

貧血を防ぐ栄養素と多く含まれる食品

  • 鉄 レバー、赤身肉、あさり、かつおなど
  • 銅 レバー、魚介類、豆類、ココア
  • 葉酸 菜の花、ほうれん草、えだまめ、モロヘイヤ
  • ビタミンB12 レバー、牡蠣、さんま、いわし、あさり、しじみ

【肌あれ対策】ビタミンB2・ビタミンB6

生理前は、女性ホルモンのプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌量が増え、皮脂分泌が過剰になって毛穴が詰まりやすくなり、ニキビや肌あれが起こりがち。肌あれや口内炎の予防には、皮膚や粘膜の成長を助けるビタミンB2やビタミンB6の摂取が有効です。また、これらのビタミンB群は計8種類あり、体内で協力し合って効果を発揮するため、まとめて摂るのがおすすめです。

ビタミンB2を多く含む食品

レバー、牛乳、ヨーグルト、うなぎ、かれい、納豆、卵など

ビタミンB6を多く含む食品

レバー、さんま、まぐろ、大豆製品、卵、にんにく、バナナなど

PMSの悪化を防ぐ食事のポイント

PMSを悪化させないために、食事で注意すべきポイントも押さえておきましょう。まず避けたいのが、砂糖やチョコレートなど血糖値を急激に上げる食品。血糖値が急激に上昇すると、体は急いで血糖値を下げようとします。その結果、血糖値が下がり過ぎると、イライラしたり、過食の原因にもなります。また、塩分の摂り過ぎにも注意。体内に余分な水分が溜まり、むくみや頭痛などを引き起こします。コーヒーなどカフェインの入った飲み物も、PMSの症状を重くするので控えましょう。

PMS対策の基本は栄養バランスの良い食事

今回はPMSの症状緩和に役立つ栄養素をご紹介してきましたが、もちろんピンポイントでその栄養素だけを摂ればいいのではありません。あくまでも栄養バランスの良い食事が基本。それにプラスして、自分の症状に必要な栄養素を食事に取り入れて、PMSを緩和していきましょう。

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