生理痛は食生活で改善!積極的に摂りたい栄養素5つ

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現代は生理痛(月経痛)に悩む女性が増えており、その大きな要因の一つが食生活の乱れです。食生活が乱れると、女性ホルモンの分泌や自律神経のバランスが崩れて、生理痛やイライラ、だるさといった生理期間の不快症状が現れやすくなってしまいます。つまり、生理痛を和らげるには、食生活を改善することが重要なのです。そこで今回は、生理痛の緩和に役立つ栄養素や食事のポイントをご紹介していきます。

1日3食・バランスの良い食事が基本!

まずは1日3食をしっかり摂りましょう。ダイエットで食事量を減らしている、また朝食を食べないという方は要注意です。エネルギー不足だと体温が上がらず、冷えが生じて血行不良を招きます。血行不良は生理痛の大敵。生理中は子宮に血液が集まり、骨盤内の血流が滞って「うっ血」しています。血流が悪いと子宮の筋肉が硬くなり、経血を排出するときに、子宮が強く収縮して痛みが起こるのです。

同じく重要なのが、栄養バランスです。食事は5大栄養素(炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル)をバランス良く摂ることが基本。どの栄養素が欠けても、体はうまく機能しません。5大栄養素をバランス良く摂ることで、女性ホルモンや自律神経が整い、生理痛の緩和につながります。日頃、麺類やパンだけなど単品で食事を済ませたり、インスタント食品や外食が多い方は注意しましょう。

生理痛の緩和に役立つ栄養素5つ

前章のような食生活のベースを整えたうえで、生理痛や不快症状を和らげるために、積極的に摂りたい栄養素5つをご紹介します。

ビタミンE

ビタミンEは、血管をひろげて血行を促進する作用があり、体の冷えを防いで生理痛の緩和に役立ちます。さらに、ビタミンEには女性ホルモンのバランスを整える働きもあり、生理痛や生理期間のイライラなどを軽減する効果も期待できます。ビタミンEを多く含む食品は、大豆、モロヘイヤ、うなぎ、たらこ、玄米、落花生、アーモンド、植物油など。

また、こうした食品を食べる際は、油と一緒に調理するのがおすすめ。ビタミンEは油に溶けやすい性質があるため、油と組み合わせると吸収率がアップし、効率良く栄養成分を摂取できるのです。

DHA・EPA

DHAやEPAは血液中の中性脂肪を下げて、血液をサラサラにする作用があり、血行を促進して痛みを防ぎます。DHAやEPAはマグロやハマチ、ブリ、サバなどの青魚に多く含まれています。これらの魚を摂取する際は、刺身など生で食べるとよいでしょう。DHAやEPAは加熱すると脂とともに流出してしまうからです。加熱調理する場合は煮物やホイル焼きにすると、煮汁なども一緒に食べることができ、有効成分を逃さず摂取できるのでおすすめです。

女性は生理時の経血で血液が失われるため、貧血になりやすい傾向があります。貧血とは赤血球に含まれるヘモグロビンの量が少なくなった状態。ヘモグロビンは、体中に酸素を供給する働きをしていますが、そのヘモグロビンの主成分である鉄が不足すると、ヘモグロビンが減少してしまいます。すると、各臓器は酸素が不足して機能が低下し、生理中のだるさ、寒気、動悸、息切れ、耳鳴り、めまいなどさまざまな症状が現れやすくなるのです。

貧血を予防するには、鉄を含む食品をしっかり摂ることが大切です。鉄には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があります。「ヘム鉄」はレバー、赤身肉、カツオなど、「非ヘム鉄」は鶏卵、貝類、豆類、緑黄色野菜に含まれており、このうち吸収率が高いのが「ヘム鉄」。したがって、「ヘム鉄」を含んだ食品を積極的に摂るようにすると、効率良く鉄を補うことができます。

カルシウム・マグネシウム

生理期間はイライラしたり、落ち込むといった症状が現れる場合も。カルシウムやマグネシウムには神経の興奮をしずめ、精神を安定させる作用があり、心の不調を和らげてくれます。

カルシウムを多く含む食品は、牛乳、チーズ、ヨーグルト、豆腐、納豆、桜エビなど。マグネシウムはひじき、のり、大豆、玄米、あさり、納豆、アーモンドなどに豊富に含まれています。また、カルシウムとマグネシウムは深く関わっており、双方が理想的なバランスを保つことで効果が発揮されるため、どちらもバランス良く摂るようにしましょう。

大豆イソフラボン

大豆イソフラボンは、大豆や大豆製品(豆腐、納豆、豆乳など)に多く含まれる成分。女性ホルモンのエストロゲンに似た分子構造を持ち、エストロゲンの働きをサポートし、ホルモンバランスを整えて、不調を和らげる効果があるとされています。また、大豆食品は大豆イソフラボンだけでなく、タンパク質やカルシウムなども豊富に含んだ重要な栄養源でもあるため、積極的に摂るようにしましょう。

継続的な食事改善が症状緩和につながる

今回は生理痛の緩和に役立つ栄養素や食品をご紹介しました。ただし、これらの栄養素や食品を食べれば、すぐ効果が現れるというわけではありません。あくまでも日頃から食生活を整えておくことが基本。継続的な食事改善によって、体の機能や調子を整えることが、生理痛の緩和につながるのです。生理痛に悩んでいる方は、対策の一つとしてぜひ食生活の改善に取り組んでみてはいかがでしょうか。

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